Raise Robotics
Raise Roboticsは、Universal RobotsのUR20を2台搭載したロボットを基盤に、建設現場で活用できる革新的なロボットシステムを開発しています。本システムは、高層ビルのガラス外装パネルにファスナーを取り付けるといった、反復的かつ危険な作業を自動化します。
米国有数のガラス施工会社であるHarmonは、いち早く導入した企業の一つであり、作業者の安全性向上に加え、施工精度とばらつきの改善を実現しながら、短期間で投資回収(ROI)を達成しています。本ロボットは人手作業に対して約3倍の生産性向上を実現し、13階建てのプロジェクト1件で投資回収が可能です。
Raise Roboticsは、「作業者を危険な環境から解放する」というミッションのもとに設立されました。同社の最初のロボットは、高層建築におけるガラスパネル用ブラケットの取り付け作業を担います。
従来、この作業は作業者が安全装備を装着し、数百メートルの高さで建物の外壁に身を乗り出した状態で行う必要がありました。

このような不安定な環境下で、作業者はブラケットの位置合わせ、穴あけ、トルク締結を正確に行う必要があります。作業は危険で身体的負担も大きく、さらに工具や部材の落下による事故リスクも伴います。
Harmonの現場責任者であるDon Birmingham氏は次のように述べています。
「安全は常に最優先です。安全リスクを取り除きながら効率的に作業できるのであれば、どの施工会社でも導入したいはずです。作業者にとっても、高所で作業するより、手すりの内側でロボットを操作する方が望ましいでしょう。」

外装ブラケットの取り付け作業は、通常2〜4名で行われます。一方、Raiseのロボットでは、設置ポイントごとに1名のオペレーターで対応可能です。
Raise Robotics共同創業者のConley Oster氏は次のように述べています。
「従来の人手作業と比較して約3倍の生産性があります。この効果により、月額リース費用と設置数を踏まえると、約13階分の施工で損益分岐点に到達します。」

Raiseは、各施工ロボットに対して2台のUR20をモバイルベース上に搭載しています。UR20はコンパクトな設計と制御ボックスにより、モバイルロボットへの統合が容易です。
共同創業者のGary Chen氏は次のように説明しています。
「URのロボットは電力効率が高く、直流電源への統合も容易です。そのためバッテリーに直接接続し、完全な無線状態で現場運用が可能です。」

UR20はIP65に対応しており、粉塵や水のある環境でも使用可能です。

Raiseはシステム開発にあたり、URのオンライン技術資料、myURサポート、公式フォーラム、GitHubなど幅広いリソースを活用しました。
Oster氏は次のように述べています。
「URのサポートは非常に充実しています。初期段階での課題や疑問に対しても、専任のアプリケーションエンジニアが対応してくれました。コミュニティやフォーラムも非常に役立ち、迅速に解決策を見つけることができました。」
Harmon 現場責任者 Don Birmingham氏現場にロボットが増えれば、事故リスクは確実に低減できると思います。
建設現場における大きな課題の一つは、数十万箇所に及ぶ施工において、すべての部品を正確に取り付けることです。
ロボットは、安全性の向上に加えて、ファスナーを高精度かつ安定して取り付けることが可能です。
Oster氏は次のように述べています。
「人手作業では、約30%のファスナーが正しい位置に取り付けられていないことがあります。当社のロボットとトータルステーションを組み合わせることで、建物外周や内部に対して高精度に設置できます。±約4.8mm以内での施工が可能で、手作業と比べて大幅に精度が向上します。」
また、Raise Roboticsのシステムには、現場データをリアルタイムで取得・記録するソフトウェアが含まれています。各ブラケットのトルク値や位置情報を即時に把握でき、従来のような抜き取り検査ではなく、全数の品質データを取得できます。
Harmonでは、この「施工実績データ」を活用することで、ガラスパネル設置前にアンカー位置の補正が可能となりました。
Birmingham氏は次のように述べています。
「アンカーの設置位置に関するレポートが非常に有益でした。仕様からのズレを早期に把握できるため、その後の工程での修正が容易になります。」
数千の企業が協働ロボットを活用しています...